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分析・解析

analysis

めっき品質の維持及び向上を目的にめっき液分析、めっき皮膜特性の解析を行っております。

RoHS 指令やREACH規則を始めとする環境負荷物質の管理、工程を検証するための特性データの解析等に関して、分析・解析機器の充実と確かな知識を備えた人材の育成に重点を置き、お客様に安心してご依頼いただける体制を整えております。

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解析・分析項目 使用機器
めっき皮膜解析 観察・成分分析 ・めっき粒子の観察
・付着異物の観察
・断面サンプルでのめっき構成の観察
走査型電子顕微鏡(SEM)
・付着異物の成分分析
・断面サンプルでのめっき構成の分析 など
エネルギー分散型X線分析装置(EDS)
・付着異物の成分分析 フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)
・拡大画像撮影 デジタルマイクロスコープ
膜厚測定 ・めっき膜厚測定 蛍光X線分析装置
粗さ測定 ・表面粗さ測定
・表面凹凸深さ測定・判定
レーザー顕微鏡
粗さ測定器
融点測定 ・融点測定 融点測定装置
硬さ測定 ・硬さ測定 ビッカース硬度計
電気特性 ・電気抵抗測定 電気接点シミュレータ
抵抗計
はんだ付け特性 ・はんだ濡れ性測定 ソルダーチェッカー
・密着力測定 デジタルフォースゲージ
その他 ・断面研磨機 クロスセクションポリッシャ
卓上精密研磨機
めっき皮膜
信頼性試験
耐環境試験 ・恒温-恒湿環境下における環境試験 恒温恒湿器
・温度変化環境下における環境試験 温度サイクル試験機
・恒温-恒湿-・恒温-恒湿-加圧環境下における環境試験 プレッシャークッカー試験装置
・腐食試験 塩水噴霧試験機
めっき液
分析
濃度測定 ・各種液の元素濃度測定 シーケンシャル型ICP発光分光分析装置
紫外可視分光光度計
電位差自動滴定装置

機器活用例① 走査型電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分析装置
(SEM-EDS)+クロスセクションポリッシャ

事例1: めっき被膜の信頼性評価(Cu材-Niめっき-Snめっきの熱拡散)

めっき被膜の信頼性評価(Cu材-Niめっき-Snめっきの熱拡散)

Cu素材に成膜したNi-Snめっきサンプルに長時間熱処理をし、その前後におけるCu,Ni,Snの拡散状態を走査型電子顕微鏡(SEM)及びエネルギー分散型X線分析装置(EDS)にて分析しました。
表面状態をSEMで観察することに加え、断面サンプルをクロスセクションポリッシャにて作成し、同様に観察することで拡散状態の調査を行いました。

走査型電子顕微鏡での表面・断面観察

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  表面 断面
加熱試験前 加熱試験前 表面 加熱試験前 断面
加熱試験後 加熱試験後 表面 加熱試験後 表面

エネルギー分散型X線分析装置を用いた化合物の元素分布観察

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  Sn Ni Cu
加熱試験前 加熱試験前 Sn 加熱試験前 Ni 加熱試験前 Cu
加熱試験後 加熱試験後 Sn 加熱試験後 Ni 加熱試験後 Cu

EDSにて断面サンプルの元素分布観察を行った結果、主にNi-Snが拡散しており化合物を形成していました。

事例2: 表面付着物の観察

ウィスカのようなものがあるとの調査依頼をいただきました。

表面観察

付着物 ウィスカ(参考)
付着物 ウィスカ(参考)

断面観察

SEMでの断面状態観察 EDSでの元素分布観察
Sn Cu
SEMでの断面状態観察 EDSでの元素分布観察 Sn EDSでの元素分布観察 Cu

断面状態を観察すると、錫めっきの粒子が確認でき、さらに元素分布観察をすると、銅が核となっていることがわかり、ウィスカではなく素材のバリに錫めっきされていたことが判明しました。

機器活用例②: デジタルマイクロスコープ+レーザー顕微鏡

デジタルマイクロスコープ

デジタルマイクロスコープ

表面状態を広範囲で確認し、視覚的に形状を捉えることができるデジタルマイクロスコープと凹凸の形状測定をすることができるレーザー顕微鏡を用いサンプル表面の凹凸を観察・測定しました。

デジタルマイクロスコープにて表面形状を3Dで把握します。

拡大写真 3D合成像
キズ拡大写真 3D合成像 3D合成像
レーザー顕微鏡

レーザー顕微鏡

次にレーザー顕微鏡を用いて表面状況を詳細に観察・測定しました。

表面観察・測定画像

輝度 高低カラー 表面状態の断面プロファイル
輝度 高低カラー 表面状態の断面プロファイル

拡大写真と断面プロファイルより、凸部のフチ部分は盛り上がっており、形状はすり鉢型で深さがおよそ20μmあることがわかりました。

機器活用例③: 各種液の元素濃度測定

事例1: 電位差自動滴定装置を用いた、塩化ニッケル(NiCl2・6H2O)の濃度分析

電位差自動滴定装置

電位差自動滴定装置

浴の電導度、陽極の溶解を向上させることを目的に、ニッケルめっき浴に塩化ニッケルを加えることがあります。

管理値外になってしまうとめっきの付き回りや平滑性の低下、皮膜硬度の上昇に伴う内部応力の増加で、要求特性を満たせなくなってしまいます。これを定期的な分析によって監視することでバラつきを抑え、めっき特性の維持をしています。

事例2: めっき皮膜、アノードの不純物分析

ICP発光分光分析装置

ICP発光分光分析装置

錫めっきに用いる錫アノードを錫鉱石から精製するにあたって、鉛を完全に除去することは難しく、不純物として必ず含有するため、鉛の閾値管理が必要です。ニシハラ理工では純度99.99%の錫アノードの使用と、定期的な測定で閾値の監視をしています。

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