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  3. N-Snめっき事例

N-Snめっきによる課題解決事例

case1

課題①: 電子部品等の鉛フリー化

Pbフリー

 RoHS指令をはじめとする環境法規で鉛(Pb)が規制対象となり、電子部品材料も鉛フリー化が求められてきました。

 大昔から錫(Sn)60%と鉛40%や、錫90%と鉛10%の合金は“はんだ“と呼ばれ、融点が低く扱いやすいため金属を接合(はんだ付け)する際に、接合材や予備はんだめっきに広く使われている優れた合金でした。鉛はその合金の中で重要な働きをしていたため、従来の鉛フリーの予備はんだめっきには、以下のような課題がありました。

  • 鉛フリーの錫めっき被膜はウィスカ(whisker)が発生してしまう。
  • 鉛フリーの錫めっき被膜は変色(酸化)しやすい。
  • 錫は精製の段階で鉛が不純物として必ず入るので、鉛の閾値管理が必要。

課題②: 電子部品等の小型化・面実装化

基板のイメージ

 様々な電子機器が高性能化、小型化されることに伴い、その中身の電子部品の小型化が進み、プリント基板に取り付ける実装方式は、実装密度を高めるためにスルーホール(フロー)方式から、表面実装(リフロー)方式へ切り替わっていきました。それに伴い従来の予備はんだめっきには、以下のような課題がありました。

  • 予備はんだめっき被膜中に含まれるカーボン成分がリフロー熱によりガス化し、めっき被膜が凝集してメルト寄りが発生してしまい、表面実装時に電子部品がランドパターンからずれてしまう。
  • 予備はんだめっきの表面が酸化して、はんだ濡れ性が劣化してしまい表面実装できない。
  • プリント基板両面に電子部品を実装するために、表面実装炉を複数回搬送する間に予備はんだめっきの表面の酸化が加速され、リフロー変色が発生しはんだ濡れ性が著しく劣化してしまう。
  • 予備はんだめっき表面の酸化を抑制するために変色防止剤等の被膜を塗布すると端子の接触抵抗が上昇してしまう。

ニシハラ理工からのご提案

以上の課題を解決でき、表面実装タイプの電子部品の端子に最適な予備はんだめっきとして、ニシハラ理工のN-Snめっきをお勧めします。

N-Snめっきの特徴

めっき被膜そのものに酸化防止効果を持つ

  • はんだ濡れ性の劣化が少ない
  • メルト寄りしない
  • リフロー変色しない
  • 接触抵抗の上昇を抑える

めっきと基材特性の“いいとこ取り”

  • めっきの特性と基材の特性が共存できる

錫ウィスカ(whisker)対策

  • 金属間化合物の成長に主眼をおいた提案で解決

不純物対策

  • 純度99.99%錫アノード使用
  • 定期的な閾値の監視体制

※N-Snはニシハラ理工株式会社の登録商標です。(登録第6026014号)

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